チーム:AM
キャラクター名:フィーリ
生い立ち:「――NAI,コアの起動を確認しました。 ――NAI,マスター”κέφι”を認識。 ――NAI,私は”φίλη”、貴方の”友達”。――――おはよう、ケーフィ!あぁ、今日も素敵なお洋服ね!そうよ、私達はずっと一緒なの。ずっとずっと隣にいるの。ねぇ素敵でしょう?羨ましいでしょう?」
JOB:精霊術士
技1 ヴァルナ (その他) MP10 風の精霊(STR依存)召喚(3ターン後帰還 1体まで) 召STR.DEX+1
技2 頭の体操 (その他) 自分のMP+2
技3 ヴァルナ (その他) MP10 風の精霊(STR依存)召喚(3ターン後帰還 1体まで) 召STR.DEX+1
技4 ヴァルナ (その他) MP10 風の精霊(STR依存)召喚(3ターン後帰還 1体まで) 召STR.DEX+1
技5 鞭 (物理) MP1 命中60 範囲1~2 相手のMPを2削る
技6 鞭 (物理) MP1 命中60 範囲1~2 相手のMPを2削る
技2 頭の体操 (その他) 自分のMP+2
技3 ヴァルナ (その他) MP10 風の精霊(STR依存)召喚(3ターン後帰還 1体まで) 召STR.DEX+1
技4 ヴァルナ (その他) MP10 風の精霊(STR依存)召喚(3ターン後帰還 1体まで) 召STR.DEX+1
技5 鞭 (物理) MP1 命中60 範囲1~2 相手のMPを2削る
技6 鞭 (物理) MP1 命中60 範囲1~2 相手のMPを2削る
宝箱:魔剣 (2ターン目<追加>化)
ID:377 <Phase 2> (登録:2021-12-13 / 更新:2022-01-26 08:13)
作成者:kuromameneko 《◆キャラクター確定済み 2 》
フィーリが残した紙切れ
人形はとても古い型だった。
その昔、一人の人形師の元で造られた彼女は、ある日売りに出されて沢山の”マスター”の望む様な人形になっていた。
例えば、ある時は幼くして自らの子を亡くした母の”子供”だった。
それはそれは最初は大層可愛がられたものだが、その内本当の子供ができて、家の片隅で忘れられるようになった。
けれど悲しくはなかった。忘れられている間、人形は起きる事は無かった。
例えば、ある時は孫を望んだ老夫婦の”孫”だった。
望まれた少しおとなしくも無邪気な少女として、彼らの孫を名乗っていたが、人の一生は短くましてや老いていた二人は、数年でこの世を去った。
けれど寂しくはなかった。彼らの葬儀をガラス玉のような眼でただ見ていた。
例えば、ある時はショーウィンドウの中、ただ客を寄せる為に存在した。
この頃には大分人形は古くなっていて、所謂アンティークと呼ばれるものに近い状態になっていたのだが、より洗練された新しい”売り子の人形”が入ったので店の隅に追いやられる事になった。
けれど何を思う事もなかった。人形はただただそこに在るだけだ。
店の中、起きたままの人形は、自らを生み出してくれた人形師の事を考えていた。
その手は様々な人形を生んでいた。
鮮やかに動く手が、自分の”仲間”を造っていく。
ある日、彼は最初に手掛けた人形――自分に言った。
「いつか、”魂”の宿る人形を作りたいんだよ」
その意味は、未だに良くわからないけれど。
だけど、いずれ分かるのだろうか。沢山の人の手を渡って尚、わからないままだけど。
――……人形ではない、輝く青い瞳が此方を覗く。
「貴方、今日からわたしの友達ね!」
春を纏った人形は、自分を友達とした少女と離れて今は起動していない。
元より彼女がいなければ十全に動けぬ人形は、早々に試合で破れてしまうのもある意味で正しい姿だっただろう。
ケーフィと離れ離れになったフィーリは、これまでと同じようにまた”ひとつ”になって待っている。
だけどこれまでと違って、”独つ(ひとつ)”ではないのだ。
自分は春だ。
少なくとも彼女達のいる場所に、終わらない冬は、存在しないのです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【☆フィーリの見た夢の結晶】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「――NAI,おかえりなさい。
……私は、待ってたの。無念を、なんて、私は、」
「ただ、ただ、”ひとつ”が――――きっと、苦しかったの」
「ケーフィ、だいすき。……おかえりなさい」
その昔、一人の人形師の元で造られた彼女は、ある日売りに出されて沢山の”マスター”の望む様な人形になっていた。
例えば、ある時は幼くして自らの子を亡くした母の”子供”だった。
それはそれは最初は大層可愛がられたものだが、その内本当の子供ができて、家の片隅で忘れられるようになった。
けれど悲しくはなかった。忘れられている間、人形は起きる事は無かった。
例えば、ある時は孫を望んだ老夫婦の”孫”だった。
望まれた少しおとなしくも無邪気な少女として、彼らの孫を名乗っていたが、人の一生は短くましてや老いていた二人は、数年でこの世を去った。
けれど寂しくはなかった。彼らの葬儀をガラス玉のような眼でただ見ていた。
例えば、ある時はショーウィンドウの中、ただ客を寄せる為に存在した。
この頃には大分人形は古くなっていて、所謂アンティークと呼ばれるものに近い状態になっていたのだが、より洗練された新しい”売り子の人形”が入ったので店の隅に追いやられる事になった。
けれど何を思う事もなかった。人形はただただそこに在るだけだ。
店の中、起きたままの人形は、自らを生み出してくれた人形師の事を考えていた。
その手は様々な人形を生んでいた。
鮮やかに動く手が、自分の”仲間”を造っていく。
ある日、彼は最初に手掛けた人形――自分に言った。
「いつか、”魂”の宿る人形を作りたいんだよ」
その意味は、未だに良くわからないけれど。
だけど、いずれ分かるのだろうか。沢山の人の手を渡って尚、わからないままだけど。
――……人形ではない、輝く青い瞳が此方を覗く。
「貴方、今日からわたしの友達ね!」
春を纏った人形は、自分を友達とした少女と離れて今は起動していない。
元より彼女がいなければ十全に動けぬ人形は、早々に試合で破れてしまうのもある意味で正しい姿だっただろう。
ケーフィと離れ離れになったフィーリは、これまでと同じようにまた”ひとつ”になって待っている。
だけどこれまでと違って、”独つ(ひとつ)”ではないのだ。
自分は春だ。
少なくとも彼女達のいる場所に、終わらない冬は、存在しないのです。
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【☆フィーリの見た夢の結晶】
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「――NAI,おかえりなさい。
……私は、待ってたの。無念を、なんて、私は、」
「ただ、ただ、”ひとつ”が――――きっと、苦しかったの」
「ケーフィ、だいすき。……おかえりなさい」