ポレン８ 全試合は終了しました。
たくさんのご参加、ご支援、誠にありがとうございました。
すべての愛しいキャラクター達に祝福あれ。
－－－－－－－－－－－－－－－－－－ みんなのキャラクター一覧 －－－－－－－－－－－－－－－－－－
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4 生い立ち:ある日、玉子を買った孫が我が家に来た。「おじいちゃん、これは魔法のタマゴなんだよ」どうみてもただの鶏卵にしか見えないそれを、まるで親鳥のように孫は温め始めた。「なんの魔法なんだい」そう聞くと、孫は照れくさそうに笑っていった。「天使の玉子なんだ。ここから、天使が生まれるんだよ」愛おしそうに孫は玉子をなでていた。「天使が生まれたら、天国にいっぱい連絡してもらうんだ。約束したからね、天国のおばあちゃんにお手紙書くって」あぁ、なんと子供とは無垢なものなのか。ただただ愛しくて、私は孫をそっと抱きしめたのだった。玉子は、白く淡く輝いていた。真の天使は、すでに生まれていたのだ。
(登録:2020-12-16<3> / 更新:2020-12-27 16:20)
生い立ち:名犬は、意見を申した。名犬は名犬故に、主人が落ち込んでいることを理解していたからだ。だからこそ、どうすれば主人を元気にさせられるか、彼は考えた。「ご主人様！お疲れのようですね！そういう時は散歩に行くといいんですよ！気晴らしにもなるし、運動することで交感神経が優位である時間が長くなりポジティブになるんですって！だから散歩に行きましょう！」その声は全て「ワン！」でしか表せないのだが、賢明な彼の主人は察したようだ。「散歩、行こうか」飼い主は苦笑いしながら、散歩紐を手に取った。先程までの憂鬱な気分が、すこし薄れた気がした。名犬は、結果として今日も飼い主を幸せにしたのだ。
(登録:2020-12-16<3> / 更新:2020-12-27 16:19)
生い立ち:グラサンをかけた小倉さんがニッコリと笑って僕に言った。「どうしたー！青年。楽しんでるかー！」随分と際どい格好をしている彼女から僕はすこし目をそらす。年末のパーティー衣装だという魔女服は、僕にとって刺激が強いのだ。「今年は、よく頑張ったな」学校にいけなくなってはや1年。辛かったのはお互い様なのに。声をつまらせた僕の頭を、小倉さんがぽんっとなでた。「貴方こそ」そう言いたいのに、僕はなにもいえなかった。「…っす」そんな可愛くない返事をする後輩を、彼女は相変わらずの笑顔で見ていた。恋に落ちるなど、簡単な事なのだと僕は悟ったのだった。
(登録:2020-12-16<3> / 更新:2020-12-27 16:17)
生い立ち:我が家の母はα波がある母である。ただし、自称であるが。なにかの番組（それもよくわからないオカルトチックなものだが）に触発された母は、私にα波が出せると言い張るのだ。単純な母である。α波がなんなのかは、実のところ母自身も良く分かってないらしいのだが、なんか浴びると気分が向上したりするらしい。顔を赤くしながら必死にα波～！と続ける母に「何も感じない」とも言えず、私は「あーなんかいい気分になってきたかも」と言った。母は笑顔で「そう？よかった！お母さん、貴方を幸せにするって約束したからね！」と言うのだ。なんだそれ、と思いつつも、私の気持ちは本当に上を向いたのだ。何だかんだ言って、私も単純なのだ。
(登録:2020-12-16<3> / 更新:2020-12-27 16:16)
生い立ち:アルミ缶の上にあるミカン。なんともくだらないダジャレである。飲み干した空のアルミ缶の上に、ちょこんと置かれたミカン。まるで去年と同じ光景だ。去年は弟が飲み過ぎを止めるために、こうやってミカンを置いたんだっけか。ぼうっとそんな事を考えていると、私がおいたミカンの上に、もう一つミカンが重ねられた。「お！うまくいった！みてみて、雪だるま！」そう言って彼は私の手から、さっと開けたばかりの缶を取ると、ぐいっと飲んだ。「もう辞めときなよ、お酒弱いんでしょ」なんだよー家族でもないくせに。というと、もうすぐ家族でしょ、と返される。中指にはめていた指輪が、キラリとひかった。
(登録:2020-12-16<3> / 更新:2020-12-27 16:15)
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