《楽しかったですか？》
「……否定はしません」
《毎年面白いんですよ。波乱もその分起きますけど、
　参加者としてその渦中に混じっているという、実感みたいなものがあって》
「……そうですか」
《…来年も一緒に来ます？》
「………………」

「お一人の方が、羽を伸ばせるでしょう。」
　　　　　　　　　　　　　　　　> 微笑んだ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　───また見てぽれん！

───

《あっ、新聞紙》
「……」
《ほら見てください　昔の紙製の情報伝達媒体、本物です》《いつの日付のものでしょうね》
「…………」
《えっ　何してるんですかリピート》《なんで僕の体を包むんですか》
《あの、ちょっと》《僕を割れ物扱いしてます？もしかして》

───

《あぁ、はい。小さいなぁってなりますよね、今回の僕は》

《前回”ウィルス”をモロに食らったうえ、膝に”矢”を受けてしまい》
《以前のような高速機動はおろか、歩くのも少し難しくなっておりまして……》
《まぁ、つまり　損傷が激しすぎて、大きな体のほうはまだ修復中なんです》

《でも来たかったので。小さい体のほうを使って、だっこしてもらうことにしました》✌

「……」

《従者のほうは不満そうですけどね》
《……外に出られる唯一の機会なんだから、このくらいの我儘は許して下さいよ。リピート》

───

「……」
《どうしたんですか、それ？》

「………あそこの　地球塔の影に、落ちていて」「誰の物かは」
《……》

《……一度、戦士の墓の方へ備えて。今生きている方だけでなく、冥界の方々にも伝えておきましょうか》
《運が良ければ、僕らの知れぬところで、まだ見ぬ誰かが一矢として放つかもしれませんから》

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　───蒼き邪神のミラの落とした矢を拾って

───

《あれっ　CD２枚とも持ってきてたんですか》《それは今日のお弁当として？》
（頷く）
《…………》《二重唱のＣＤは……》
（首を横に振る）
《そう……。》

───

《気になってたピック買っちゃいました。登頂者の品なのでお守り感ありますね》
「…………」
《…………》
「…………僕は……”両手”で貴方を持っておりまして……」
《はい。》

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　───伝説のギターの派手なピックを一応持っているようだ…。

───


大して気に掛けている訳ではないけれど　この世界の行く末には少しだけ興味がある　───jailbird（SPIRAL） / テクノ終焉論