■売ったもの
・ラドワのパケ版ソフト
『なにこれ？え、今回の勇者一行を模したゲーム？なにそれ？
桜の枝を持った人が買っていったわ。』

・レプリカの緑の花
『ソラとの思い出の花よ。大事なものだから、レプリカでの販売ね。
魔力も何もない、ただの造花だけど。
男か女か分からない人が買っていったわ。……なんだか、見覚えがあるようなないような。』

・ペンデュラム
『私が使っている魔法具の一つ。
夢占術の機能は危険だから取り払ったわ。占いには使えるわよ。
美しい忍者が買っていったわ。……美しい……？』

・珠の呪い
『魔族にも匹敵する魔力と引き換えに、殺戮衝動に駆られるようになるという呪い……厳密には、海竜の魂の欠片。
まあ！まったく困ってなければ望んで手に入れたものなのだけれどもね！
去年ロゼと同じリージョンだった人が買っていったわ。え、私の中から呪い？消えないわよ？』

・タロットカード
『夢占術の練習をしていた頃のものよ。今はペンデュラムを使うようになったから、それはもういらないの。
夢占術としての機能はないけれども、そのカードでの占い結果はよく当たると思うわよ？
私がバザーを買い占めた人が買っていったわ。幸運な未来が示されるといいわねえ。』

・鳴き声がするコーヒー
『海竜の魔力がたくさん籠った傑作ができると、こんな感じにみ゛ぃ゛み゛ぃ゛鳴くコーヒーになるのよ。
あ、もちろん吐くほど不味いからよろしく。
私のパーティメンバーが買って行ったわ。初々しくって同行者として誘ったのよねぇ。ところで飲むの？正気？』

・俺達勇者一行ロゴ
『楽しかったからつい。まあ思い出の品ということで用意させてもらったわ。
因みに購入者の報告があったらいいものあげるわよ。
……あの人、来年は遊びに来てくれるということかしら。』

・永遠の冬
『魔術よ。終わらない冬の魔法。欠点は自分も凍えてしまうところね。
……え？冬が好きなのか？私は、花が好きなのよ。空を舞う吐かない雪の花は、純粋に美しいと思うわ。
ところでトカゲの人が買って行ったのだけれども大丈夫？寒さで死なない？』

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■買ったもの
・九十九番のナイフ
・九十九番の開運ペンダント
・九十九番の砕けた幸運の壺
・☆九十九番の古い仕事着
・☆九十九番の穴の開いた手記
・☆九十九番の死亡確認報告書
・★九十九番の帰還
・★★九十九番の借金
『去年と同じリージョンの人のもの。開運グッズを買っていた話はそのころから聞いていたわ。
夢占術師として、運勢に影響を与える『本物』の品はとても興味があるの。その人の夢や運命に影響を与え、操作される……問題は、数多の『偽物』がある上、ぼったくりであることも多い。詐欺の常とう手段ですもの。
というわけで、知人から買い占めるのが一番堅実なわけで買い占めさせてもらったわ。これだけあれば、暫くはこっちの術の研究も困らないでしょう。
なんだか怪訝な顔をされたような気がするけれども、私の知ったこっちゃないわね。
せっかくなので手記も……えっこれ奇麗に穴が開いていて何も読めないのだけれども。
……死亡確認書と帰還を買うって何かしら。あと借金……しゃっきん……？なんでそんなもの売るのよ。うっかり一部肩代わりしてしまったじゃないの。』

・☆司書の蔵書目録
『とある女性司書から買わせてもらったもの。
勝手にお邪魔させてもらったら楽しそうよね、と思って買わせていただいたわ。
世界渡りの術は完璧になったし、調べものが滞ったときは本を借りに遊びに行かせてもらおうかしら。』



『ねえ』
『楽しかったわよ　とっても』
『果てが見えたの　おかしいわよね、誰かの障害になれば面白いわ、くらいにしか思ってなかったのに』
『あなたと２人になって、勝ち進んで　共に果てが見たい、なんて思ってしまったのよ』

『けれど　叶わなかった　それすら』



『二人で最後を共にすることもできなかった』


『……さよなら　楽しかった』

『ああ　でも』


『何も残らなかったこと　直接さよならが言えなかったこと』

『それだけが、心残り』











・☆気胸のこの戦いの記録