あたまをつよくうちました（1年ぶりｎ回目）
今回は頭の様子が大変深刻なようで、何が精霊なのかすら理解ができなくなっているようです。
……もとは、ポレン9をきっかけに子供たちから『デスかっこいい！』と人気になり、本当に（デスじゃない精霊をデスだと言い張る）戦隊ヒーローのアルバイトをすることになった……といういい話なのですが、今回も頭を強く打ってしまい……

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杠流流（ゆずりは・るる）
巳波氷雨ちゃんちの神社の中にある、クソデカツリーハウス羽瀬川家に住んでいる高校二年生。
イケメンバディの羽瀬川さんにガチ恋をキメつつ、正体不明のママに毎日ママであることを刷り込まれつつ
生活費や学費のために少しでもと、ぽれん9をきっかけに御縁があった戦隊ヒーローのアルバイトをしている。時給920円。



デスくんとイリューガーくんと仲良し。
普段は元気ないい子、なんだけど…………

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◆第69試合
頭を打った。頭がぁぁ～～！！

みんなの力を感じる。
ネーレーイスを感じる。氷雨ちゃんの……神社のお水。
風を感じる。一葉さんと……同じ風。
緑色の……私を守ってくれる風……

ｱｲｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴ！！！！！！？？？？？？？？グリーンのお姉さん
本名羽瀬川双葉ぁぁぁぁぁぁぁ！！！！？？？？

その名前は、ガチ恋して焦がれに焦がれまくっている羽瀬川家の家主と血縁であることを意味するもの。
しかも感度3000倍って何！？口調もなんかおかしいしデスデースじゃないんだよ～！？どういうことぉ～～～！！！！？？？？
もう一度、頭を強く打った。


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◆楪燎馬くんと杠流流

同じ「ゆずりは」なのに、彼と自分とでは辿った道が正反対だった。
ポレンに辿り着くより一年半前、彼と私はデスゲームの島にいた。
夜闇のような道を行く彼と、暖かな夜明けを迎えた自分。
……次は彼にも暖かな夜明けを。
先に光を浴びたユズリハは、そう思っている。


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◆第119試合

ということで、また頭をクリティカルに強く打ちました。
いつもの、明るく元気な17歳が戻ってきます。


「……あの人、決め台詞かっこいいのにゴミ投げてるんだよね……」

戦隊衣装（事務所のやつで自己負担なし）を脱いでシャワーを浴びたルルは、その台詞を心の中で噛み砕く。

”炎晶よ、我が許で剣となれ”

「……めちゃくちゃかっこいい台詞なのになぁ……ゴミ投げてるんだよね……」

過去の記憶が疼き出す。
……自分はそう、前世は勇者だった。
たまたま伝説の剣に選ばれて、たまたま良い仲間に恵まれて、たまたま魔王を倒した。
そういう、勇者だった。
手に宿った炎が、ほうっと何かの景色を映し出す。
どうやら私は、まだまだ戦いとは……縁が切れなそうだ。


ゴミはデスくんが集めてイリューガーくんがいい感じに燃やしてくれました。試合場は来た時よりも美しく！


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[幕間の物語・ゴミとリサイクルと羽瀬川家]



決め台詞が格好いいのにゴミを投げるイケメンがシャボン玉を作りながらやってきた。
虹色の輝きに吸い寄せられるようにその先へと向かうと、やっぱ大量のゴミがあった。
イリューガーくんがワキワキと、嬉しそうに可燃ゴミに絡んでいく。
けれど、ただ燃やすだけではその場限り。それはもったいない。

命中1でも的が動かなければどうということはない。
ルルは地面にヴァハをぶちこんだ。
魔力35、水脈を掘り当てるのは難しくない。

そうして、他人の家（家？）に、ゴミを燃やして出た熱で加温するサスティナブルな温泉が勝手に爆誕。
温泉でシャボン玉をしたら絶対に楽しい。
後の敗北脱衣である。