▼　購入したものを大切に夢へと仕舞う。

「……今回も終わりましたね。今回は、『奇縁招集』の皆さんと参加させていただきました。
　まあ、まさかの解散オチでしたけれど。きっとそれもまた、“縁”と言うものだったのでしょう」

▼　カラカラと、音がする。

「また次回、ボクは参加するかは分かりませんが。お逢い出来れば、嬉しい限りです。
　……きのこのヒトは少なくとも、来るんじゃないでしょうかね。
　また以前の様に、あのヒトの補助も良いんですけど……ちょっとだけ、草士として。
　欲張りたくなったなあ……なんて。図々しすぎますかねえ」

▼　空を見上げる。風が吹けばポニーテールが揺れる。雑草は少しだけ、笑っていた。

「……ボクらのことを、記憶の片隅にでも構いません。覚えていて下されば光栄です。
　またこの世界か、或いは何処かの世界ででも。お逢いできれば幸いです。それでは、さようなら」

▼　うたをうたっていた。……“存在していた記録”だけが。ここに確かに在る。


【バザー品の記録】

▼　【特製草団子】団子を称しているがどう見てもただの草の塊。これを食べるのは正気の沙汰ではない。
　　何の草なのか何故か死ぬほど苦い。健康に良いかと言えばそんなことは全くない。この雑草、味覚も死んでるし料理も致命的に下手。

▼　【草冠】部首ではない雑草の冠。割と凝ってる。かわいい雑草のお花付き。

▼　【雑草魂】雑草を模した緑の薄い片に雑草魂を込めたらしい。ちょっとだけ……ちょっっっとだけ、忍耐強くなれるかも。
　　ところで見た目。君が寿司を知っているのならば、間に入っている緑のアレに見えるかもしれない。

▼　【雑草押し花集】緑の冊子に押し花を集めた物。押し花と言いながら花より圧倒的な草率。
　　雑草群を再現された頁も多くあり、不思議と草原に居る気分に浸れる。かも。

▼　【みどりのゆめ】目には見えない。望んだ時に、上手くいけば雑草群のゆめを見ることができる。
　　望もうと見れない日もある。効果は、君がノクとセクの存在を忘れる日まで。

▼　【縁の文字】これはリージョンロゴの縁の字！……の、レプリカだ。良い感じにネックレスにしてある。なんだこれ。
　　解散の証でもある、かもしれない。でもきっとまた集まることも出来るだろう。奇縁とはきっと、そう言うものだ。

▼　【緑の文字】これは……緑の文字！ロゴの縁の字ではない。類似品にご注意。緑と縁って似てるよね。そうでもないか。
　　とっても緑色をしている。暗い所ではちょっとだけ光る。本人曰く売るものが浮かばなかったと供述しており。

▼　【うた伝授】雑草はうたを嗜むようだ。売り物は無いのでうたを教えることにする。
　　雑草群で一日中これをうたうと雑草がちょっぴりいきいきするらしい。

ご購入いただいた皆様に大感謝……！