長くなったのでnoteに纏めました。
https://note.com/nishikouyn/n/n6a512d9a7f59

脱衣の儀
クリティカル祭り閉会の際、ぽれん戦士たちは祭りで着用した服を脱ぎ捨て裸一貫となって会場を去る。それは彼らのアイデンティティであり、また祭りの終わりを告げる儀式でもあった。全裸のまま彼らは会場を後にし、そのまま帰路に就く。
一説には、祭りの間に蓄積されたエネルギーが飽和状態となり、それを発散させるために服が脱げてしまうのだという。また別の説によれば、宇宙の神秘に最も近い存在であるぽれん戦士たちは虚空そのもの――空衣＜スカイクラッド＞を纏い宇宙と一体化するのだという。
いずれにせよ、この日会場に集まった参加者たちは皆一糸まとわぬ姿となり、そして会場を出た後は誰一人として再び服を着ることはなかった。
会場には脱ぎ散らかされた衣服が散乱していたが、不思議なことにそれらはいつの間にか消え失せており、まるで祭りの間だけそこに存在していたかのように跡形もなく消失してしまうのであった。
こうして祭りは終わり、人々は日常へと帰っていく。今年の祭りの記憶を胸に抱き、次の祭りに備えるために。
着るものと脱ぐものの総和は常に等しい。すなわち、全ての人間は生まれ落ちたときから裸であり、祭りとは裸であることへの祝福なのだ。
最後に一言付け加えるならば、この文章を書いている私もまた全裸である。



――競間黒子　著/ソル・シティ第一高校オカルト研究部

参考文献
http://andymente.moo.jp/lucifer/member/index.php?p=phelen4charpage&charid=340&phelen_mode=7