背中に背負った去年の思い出は、仲間が賢明に舞うたびにその重さを増していく。
居場所は別れたし、ましてや陣営すらも違うような仲間もいる。
超えたい人も、もちろん。
ほんの少しだけ背も伸びて大きくなった背中も見せたいしさ、それ以上に俺はやったよ、やれたよってところを見せたい。
だから……
「進撃せよ、破天！」
この命が燃え尽きるまで、この旅路がゴールに至るまで、この号令は途切れさせやしない。

「やっぱりまだ空は高いなぁ、いいところまではいったと思ったけど……まだ先がある、けど……」
世界を見渡す、一度今回の旅路と戦いは終わり、翼は砕けてゆっくりと落ちながらも、今までよりもずっと高いところからの景色を。
「これだけきれいなものが見られたのなら、いいのかもね。
　みんなにも見せてあげたいな、俺に託してくれた仲間の数も、乗り越えた相手の数も、もうあまりにも多くなったから。」
「もちろん、今回来てくれた破天の仲間が第一だけど、この空は5人でたどり着いた高さなんだから。」
ふわり、改めて作ったまるで天使のような小さな羽でそして地面へと降り立つ。
「それに、負けたけどさ、あの人たちは、俺の憧れでもあったし……
　やっぱり憧れの人が強いと、嬉しいよね。」
目に焼き付いた景色と、そして満足するまで戦いきって、そして辿り着いた憧れとの一戦、多少悔しいけれど同時に強い満足感も感じて……
そして、笑って地上から手を伸ばして……
また、夜が一つ明けた。

「さてと、次の舞台に向けて……
　今年の強さと来年の強さはきっと違うけど、それでもなお俺は旅を止めないよ。
　みんなに見せたいって思ってたはずなんだけどさ、俺自身もどうやらあの向こうに行きたいみたいだし。
　そりゃそっか、俺が目指したんだからみんなついてきてくれたんだ、きっかけは俺の旅なんだ。
　ならばこそ、今度は今年よりもなお先まで。
　混沌も秩序も俺には関係ない、ただ力と力、想いと想いのぶつかり合いがあるだけ……まぁ、裏で色々されるのはあまり好きじゃないけどさ、ともかく…… ただ突き進んでやるよ、俺たちの『戦いの果て』まで！」

バザー品
チョコケーキ:夢の世界で覚えたケーキ作り、レシピ通りに作るのなら得意だけどアレンジは難しいものだね。それでも、想いを込めたら上手に出来るって知ったんだ。
夢願の一鱗:少しだけオパールのように輝く鱗の小片、夢に憧れて、心を照らして、そうして学んだ心の欠片。あんなにきれいなものに、俺もなれたらいいな。
空を舞う白翼:一応翼はあるんだよ、使い捨てだけど。あんまり飛ぶのも得意じゃないんだけど、それでも俺が空を舞うのを見届けてくれるなら嬉しいな。
繋ぐ晶鱗の掌:こっちも使い捨てでね、戦い抜いたあとに残る俺の力の塊、脱げるというか割れるというか、まぁ綺麗に残ったほうだからさ、ちょっとレアだよ。
彼方導く戦旗:俺の旅路をここまで応援してくれるって人がいるなら、なおさら負けられない。大切なのは旗自体じゃなくて、そこに載せた夢とか願いとか、だけど、象徴って大切だよね。今の俺の夢はこれをなるべく遠くに突き立てる事、どうせなら、前人未到まで。
旗が指す遙か空:行きたかった場所、届かなかった場所、肉薄した場所。次こそ行けるって、信じてる場所。
最高地点からの空:今年見た一番きれいなもの、みんなで見た空も、大切な人と見た空もきれいだったけど、戦いの果て、最高地点まで来た証も、俺にはとっても大切だ。次はもっと素敵な空が見られますように。