天竺牡丹。
それはとある花の和名であるとともに、ある花魁がつけた呼び名を受け継ぐ名前。

世を生きるには名が必要。
戦の混乱に紛れ、ｼﾚｯと登録されたその名とともに、彼女はしのんで生きる。

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「今年もしっかり戦うてるなぁ」
「……」
「…楽しそうか？
次は呼ばへんさかい今回は我慢してな。」

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天竺牡丹とスレイズの熟したみかん
天竺牡丹（デリア）が箱で買ったミカン。
二人で消費するには少し多い。

「そういうたらミカン箱買いしたのはええけど、食べきれへんさかいおすそ分けしいひんとね。」
「…ﾑｸﾞﾑｸﾞ…」
「あんたもわりかしずっと食べてるやんな。
まあ、それか歩錬見るぐらいしか今年は娯楽あらへんのんはわかるけど。」

天竺牡丹とスレイズのミニおせち
天竺牡丹（デリア）が作ったミニおせち。
自分たち用におせちを作ったが、その際に作りすぎた料理が詰め込まれている。

「そやけど、わりかしこっちも余ったなあ。
二人で食べきるには足はやいのも多いさかいなぁ。
こっちもおすそ分けしよか。ほら、詰め込むの手伝うて。」
「……」